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派遣社員の労災発生時に必要な対応とは?|中宮先生によるお役立ちコラム【2024年3月号】

2024/03/07 コラム

業務中にケガをした場合、派遣社員は派遣元の労災保険を使用して治療や休業補償を受けることになります。

また、労働者死傷病報告は、派遣先所轄の労働基準監督署に提出し、派遣元にその内容を通知していただく必要があります
報連相を怠ると大きなケガにつながる場合があります。

労災保険の手続きについて

業務上災害が発生した際には、派遣元に労災の発生状況を連絡してください。
連絡すべき事項は、負傷日時、場所、どのような作業中に、どのような状態で、どのような災害が発生したかです。

派遣元は連絡をもとに医療機関への提出書類である「療養補償給付たる療養の給付請求書(通称 5号用紙)」を作成します。

また、派遣元で作成した5号用紙の裏面の「派遣先証明欄」については派遣先での記入が必要になります。

労働者死傷病報告の提出について

労災により休業が生じる場合、派遣先、派遣元どちらも「労働者死傷病報告」を労働基準監督署に提出します。

また、派遣先は「労働者死傷病報告」を提出したらそのコピーを派遣元に送付する必要があります。それをもとに派遣元も「労働者死傷病報告」を作成、提出をします。労働者死傷病報告を提出しない場合、労災隠しとして、50万円以下の罰金が科されることがあります。

なお、労働者死傷病報告は、休業日数により、提出様式・時期が異なります。
休業4日以上の場合は、遅滞なく提出。休業4日未満の場合は、1月から始まる4半期ごとに4半期末の翌月末日までに提出します。

休業しなかった場合は、労働者死傷病報告を提出する必要はありません。

派遣社員の労災手続では、派遣先企業様にご対応いただく必要のある手続きがございます。
迅速な保険給付の実現のために、速やかなご対応へのご協力をお願いいたします。

<執筆者>

社会保険労務士法人ユアサイド
社会保険労務士 中宮伸二郎先生

2000年社会保険労務士試験合格。
2007年社会保険労務士法人ユアサイド設立。
2007年より派遣元責任者講習講師を担当し、労働者派遣や有料職業紹介などの人材サービスに詳しい。

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