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スポットワーク活用時に注意したい労働保険料の申告漏れ|中宮先生によるお役立ちコラム【2026年5月号】

更新日: コラム

企業の人手不足を支える人材サービスとして、タイミーなどのスポットワークが広く活用されています。特に、飲食・物流・小売など、季節変動の大きい業界にとって、欠かせない存在へと成長しています。

しかし、スポットワークを活用する際には、気を付けなければならない点があります。今回は、労働保険料の申告におけるスポットワークの申告漏れについて解説します。

労働保険と労働者

労働保険は、労災保険(労働者災害補償保険)と雇用保険の総称であり、労働保険料とは、労災保険料と雇用保険料を合算したものです。

このうち労災保険は、所定労働時間や雇用期間にかかわらず、労働者を1人でも雇用していれば加入が必要です。労災保険の対象となる労働者とは、職業や雇用形態を問わず、事業に使用され、賃金を支払われる者であり、スポットワーカーも含まれています。

スポットワーカーが同一の事業所で週20時間以上、かつ1か月以上勤務する場合には、雇用保険にも加入させる必要があります。

労働保険料申告時の注意点

スポットワークサービスの提供事業者は、企業とスポットワーカーを仲介する立場にあり、実際の労働契約は企業とスポットワーカーの間で直接締結されます。労働者派遣と異なり、企業が直接雇用しているので、賃金は企業が直接支払います。

しかし、多くのスポットワークサービスでは、サービス提供会社が賃金を立替払いしていることから、労働者派遣と混同してしまうケースがあります。その結果、労働保険料確定申告の際に、スポットワーカーの賃金計上漏れが生じることがあります。

また、サービス提供会社からの請求では、立替払いした賃金に加えて、職業紹介料やサービス利用料がまとめて請求されることがあります。そのため、経理上、これらを一括して外注費などに計上してしまい、現場では制度を理解していても、労働保険料の集計時に賃金として認識されず、計上漏れにつながるケースもあります。

労働保険の対象となる賃金

労働保険料は、「賃金総額×保険料率」によって算出されます。

基本給、通勤手当、その他諸手当など、通常支給される対価のほとんどは労働保険の対象となる賃金です。休業手当も賃金に含まれます。

スポットワークを利用している企業が労働保険料を集計する際には、紹介料や手数料は含めず、通勤手当、休業手当(いわゆるキャンセル料)、その他諸手当を含めた賃金を集計し、他の労働者の賃金と合算する必要があります。

労働保険料申告書作成機能が付属した給与計算システムを利用している企業も多いと思われますが、スポットワークの賃金は自社の給与計算システムで処理していないことも多いため、集計漏れがないよう注意が必要です。


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<執筆者>

社会保険労務士法人ユアサイド
社会保険労務士 中宮伸二郎先生

2000年社会保険労務士試験合格。
2007年社会保険労務士法人ユアサイド設立。
2007年より派遣元責任者講習講師を担当し、労働者派遣や有料職業紹介などの人材サービスに詳しい。

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