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子ども・子育て支援金の企業対応|中宮先生によるお役立ちコラム【2026年4月号】

更新日: コラム

2026年4月から始まる「子ども・子育て支援金制度」は、深刻化する少子化に対応し、子育て支援策を安定的に実施するための新たな財源確保を目的とした制度です。 

この制度の開始に伴い、4月から健康保険料の一部として子ども・子育て支援金の徴収が始まります。

制度の目的

子ども・子育て支援金の使途は、政府の「こども未来戦略・加速化プラン」で示された、妊娠期から18歳までの次の子育て施策に充てられます。

・児童手当の拡充
 支給期間を高校卒業前までに延長、所得制限の撤廃 など 

・子ども誰でも通園制度 
 保護者の就労状況にかかわらず、0歳6か月から3歳未満の子どもについて、月10時間まで保育所等を利用可能とする 

・妊婦のための支援給付 
 妊娠届出時に5万円、妊娠後期に妊娠している子どもの人数 × 5万円を支給 

・雇用保険(出生後休業支援給付、育児短時間就業給付) 

・フリーランス・自営業者の育児期間中の保険料免除

支援金の負担

子ども・子育て支援金制度の特徴は、子どもの有無にかかわらず、独身者や高齢者も含めて負担を分かち合う「社会全体で子育てを支える」という理念に基づき、公的医療保険(健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度)に加入するすべての人が負担することです。

支援金は医療保険料に上乗せして徴収され、被用者保険では標準報酬月額に支援金率を乗じて算定されます。


協会けんぽに加入している会社員の場合、2026年度の支援金率は0.23%で、企業と従業員が折半して負担します。

<標準報酬月額30万円の場合>

30万円×0.23%=690円

本人負担
690円÷2=345円

給与明細への子ども・子育て支援金の表示

給与から健康保険料を控除した場合、給与明細などで保険料控除額を明示しなければなりません。
 
健康保険法第167条第3項
「事業主は、前二項の規定によって保険料を控除したときは、保険料の控除に関する計算書を作成し、その控除額を被保険者に通知しなければならない。」

ここで規定されている保険料には子ども・子育て支援金が含まれていることから、控除した子ども・子育て支援金の額を給与明細に個別に記載する義務はありません。 

しかし、子ども家庭庁のお知らせでは、次のように内訳を表示することが望ましいとされています。

 「被保険者から保険料を徴収する際に保険料額の内訳として子ども・子育て支援金額を示すことは法令上の義務ではありませんが、支援金制度が社会全体でこどもや子育て世帯を応援する趣旨であることを踏まえて、給与明細書にその内訳を示す取組についてご理解・ご協力をお願いしたいこととしています。」


世間の注目も高いことから、健康保険料の内訳として子ども・子育て支援金を表示したり、健康保険料に子ども・子育て支援金が含まれる旨を給与明細に記載する等、一目で分かる形で対応することが望ましいと考えられます。



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<執筆者>

社会保険労務士法人ユアサイド
社会保険労務士 中宮伸二郎先生

2000年社会保険労務士試験合格。
2007年社会保険労務士法人ユアサイド設立。
2007年より派遣元責任者講習講師を担当し、労働者派遣や有料職業紹介などの人材サービスに詳しい。

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