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身近な危険 階段でのケガに注意!(安全ミニ通信292号)

なぜ階段事故は起こるのか?原因と実例
階段での事故は、単一の原因で発生することは少なく、複数の要因が重なり合って発生することがほとんどです。主な危険な状況と具体的な事例を紹介します。1.滑りやすい状況
階段が滑りやすい状態にあると、転倒のリスクが格段に高まります。特に以下のような状況では注意が必要です。
・水や洗剤などで濡れているとき:清掃後や水回りの近くの階段は、滑りやすくなっています。水滴や洗剤の泡が残っていると、靴底が濡れていなくても滑る可能性があります。
・雨や雪が降っているとき:屋外の階段はもちろん、屋内の階段でも、雨や雪で濡れた靴底が原因で滑ることがあります。特に、雪が積もったり凍結したりしている場合は、非常に危険です。
・滑り止めまたは靴底が劣化しているとき:階段の滑り止めが摩耗していたり、靴底がすり減っていたりすると、本来の滑り止め効果が発揮されません。古い靴や、長年使用している階段では、特に注意が必要です。
弊社でも濡れた階段で足を滑らせて転倒し、太ももを打撲したケースが報告されています。これは、一瞬の油断が大きな怪我につながる典型的な例です
2.足元が見えにくい状況
足元がはっきりと見えない状況も、階段事故の大きな原因となります。視界が遮られたり、注意が散漫になったりすることで、段差を踏み外したり、つまずいたりするリスクが高まります。
・物を運んでいるとき:両手に荷物を持っていると、足元が見えにくくなるだけでなく、手すりをつかむこともできません。バランスを崩しやすく、転倒時に受け身が取れないため、より重篤な怪我につながる危険性があります。
・スマートフォン使用などの「ながら歩き」:スマートフォンを見ながら、あるいは考え事をしながら階段を昇降する「ながら歩き」は、足元への注意力が散漫になり、段差の認識が遅れる原因となります。これは、集中力の低下が直接事故につながる典型的なパターンです。
・人が多く混雑しているとき:混雑した場所では、周囲の人に気を取られたり、足元が隠れて見えにくくなったりすることがあります。急いでいる人がいると、予期せぬ接触による転倒のリスクも高まります。
弊社でも混雑した階段でつまずき転倒し、左ひざを打撲した事例があります。また、作業後に階段を降りる際に足を滑らせ、とっさに手すりをつかんだ際に右手をひねり、右手首を骨折したという、思いもよらない状況から大怪我に至ったケースも報告されています。
3.その他の要因
上記以外にも、以下のような要因が階段事故のリスクを高めます。
・疲労の蓄積:長時間労働や連続作業による疲労は、集中力や判断力の低下を招き、足元の確認がおろそかになる原因となります。
・焦りや急ぐ気持ち:時間に追われているときや、急いでいるときは、階段を駆け上がったり、一段飛ばしで降りたりしがちです。このような行動は、バランスを崩しやすく、事故につながる可能性が高まります。
・不適切な履物:ヒールの高い靴や、サイズの合わない靴、滑りやすい素材の靴などは、階段での安定性を損ないます。
・階段の構造上の問題:段差の高さや奥行きが不均一な階段、照明が不十分で薄暗い階段、手すりが設置されていない、または途切れている階段なども、事故のリスクを高めます。
今日から現場で実践できる安全行動
階段での事故を防ぐためには、個人個人の意識と、職場全体の環境整備の両面からのアプローチが不可欠です。今日から現場で実践できる具体的な安全行動を心がけましょう。個人の意識と行動で防ぐ
•「走らず、あせらず、一段ずつ」:基本中の基本ですが、最も重要な心がけです。時間に余裕を持ち、一歩一歩確実に昇降しましょう。急ぐ気持ちが事故の元です。
•「ながら歩き」は絶対にしない:スマートフォン操作、読書、会話、考え事など、階段の昇降中に他のことに意識を向けないようにしましょう。足元と周囲の状況に集中することが、事故防止の第一歩です 。
・足元が見える状態をキープ:荷物を持つ際は、足元が隠れないように注意し、できる限り片手は手すりを使えるように工夫しましょう。大きな荷物を運ぶ際は、無理せず複数人で運ぶか、運搬具を利用するなど、安全な方法を選びましょう 。
・手すりがあるときは必ず持つ:手すりは、万が一バランスを崩した際に体を支える命綱です。特に下りる際は、手すりをしっかりと握り、体を支えながら降りる習慣をつけましょう 。
・滑りにくい靴を履く:靴底がすり減っている場合は、すぐに交換しましょう。滑り止め加工が施された安全靴や、安定性の高い靴を選ぶことも大切です 。
・疲労時は特に注意:疲れているときは、集中力が低下しやすくなります。休憩をこまめに取り、体調が優れないときは無理せず、より一層の注意を払って階段を利用しましょう。
職場環境の整備
・階段の清掃と点検の徹底:水濡れ、油汚れ、ゴミ、異物などが階段にないか、定期的に清掃・点検を行いましょう。滑り止めマットやテープが劣化していないかも確認し、必要に応じて補修・交換を行います。
・照明の確保:階段全体が明るく照らされているか確認し、薄暗い場所には補助照明を設置するなどして、足元がはっきりと見えるようにしましょう。特に夜間や非常時の視認性確保は重要です。蓄光テープなどを活用して、段差を明確にするのも有効です。
・手すりの設置と維持:手すりが途切れることなく、安全に利用できる状態にあるかを確認しましょう。ぐらつきや破損がないか定期的に点検し、補修を行います。
・危険箇所の明確化と注意喚起:特に滑りやすい場所や、足元が見えにくい場所には、注意喚起の表示を設置するなどして、意識的に注意を促しましょう。
・安全教育の実施:定期的に安全教育を行い、階段事故の危険性や予防策について、従業員全員に周知徹底しましょう。ヒヤリハット事例を共有し、再発防止策を検討することも重要です。
・荷物運搬ルールの徹底:重い荷物や大きな荷物を運ぶ際のルールを明確にし、一人で無理な運搬をさせない、手すりを使えるように片手を開ける、運搬具を使用するなど、安全な方法を徹底しましょう。
まとめ
階段での事故は、ちょっとした油断や不注意から、取り返しのつかない事態を招く可能性があります。しかし、日頃からの意識と適切な対策によって、そのリスクを大幅に減らすことができます。時間に余裕を持った行動と、足元への意識を常に持つことが何よりも大切です。現場で働く皆様一人ひとりが「自分ごと」として安全意識を高め、今日からできる安全行動を実践することで、無事故で快適な職場環境を築いていきましょう。
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